医療保険では、三大疾病への保障が厚くなってくるものが増えてきました。三大疾病での入院日数を長くしたり無制限にしたりという医療保険や、三大疾病時に一時金が受け取れる医療保険等です。しかしこの三大疾病保障は保障範囲が保険会社によって異なります。医療保険を比較して選ぶ場合は三大疾病の保障範囲に注目する必要があります。
三大疾病の中のがんの保障範囲を比較
三大疾病は、がん、心疾患、脳疾患(脳血管疾患)の3つを指します。がんについては医療保険によって「上皮内がん」を保障している/保障していない(保障していても保険金額が少ない)の違いがあります。最近の医療保険の多くは上皮内がん(上皮内新生物)への保障をつけているものが多いですが、アフラックの「ちゃんと応える医療保険EVER」や、アクサ生命「医療保険プライム」等の三大疾病保障特約は「上皮内がん」は対象外となっています。
アフラックはがん保険が有名ですが、元々上皮内がんへの保障は薄い
です。私が保険の募集人をしていたころアフラックで研修を受けた際に「上皮内がんはがん(新生物)という名前だが、がんと違って治療も簡単で再発の恐れも少なく、治療費はさほどかからないため保障は薄くし、その分保険料を安くしている」という説明を受けたことがあります。
上皮内がん(上皮内新生物)も対象にしている主な医療保険
三井住友海上あいおい生命 新医療保険Aプラス
上皮内がん(上皮内新生物)は対象外になっている主な医療保険
アフラック ちゃんと応える医療保険EVER
アクサ生命 医療保険プライム
三大疾病の心疾患について
三大疾病のうち心疾患については保障範囲が広く「心疾患」となっているものと「急性心筋梗塞のみ」となっているものとがあります。心疾患は急性心筋梗塞以外にも狭心症や心不全等も含まれますが後者の医療保険だと保障対象外になってしまいます。保険料は「急性心筋梗塞のみ」の方が安くなるはずですが、三大疾病保障をつけたいならば、「心疾患」全般を保障しているものを選ぶ方がよいでしょう(もしくは三大疾病保障を選ばない、もっと言えば医療保険自体に入らいないという選択肢もあります)。
オリックス生命「新キュア」の重度三疾病一時金特約、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「新・健康のお守り」、メディケア生命「メディフィットA」等の三大疾病保障特約は「急性心筋梗塞のみ」に保証範囲が狭まっています。なおオリックス生命新キュアの入院給付金は、三大疾病時に入院日数を無制限で保障しますが、その際の三大疾病に関しては「心疾患」全般が対象となっています。
心疾患全般を対象にしている主な医療保険
- メットライフ生命 フレキシィ(Flexi)
- AIG富士生命 医療ベスト・ゴールド
- オリックス生命 新キュアの入院給付金の日数無制限
心疾患のうち急性心筋梗塞のみが対象となっている主な医療保険
- オリックス生命 新キュアの重度三疾病一時金特約
- 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命 新・健康のお守り
- メディケア生命 メディフィットA(ただし入院日数120日まで延長できる条件は「7大生活習慣病」となっており、その場合心疾患全般が対象)
三大疾病の脳疾患について
三大疾病のうち脳疾患(脳血管疾患)については保障範囲が広く「脳疾患」となっているものと「脳卒中のみ」となっているものとがあります。
脳血管疾患全般を対象にしている主な医療保険
- メットライフ生命 フレキシィ(Flexi)
- AIG富士生命 医療ベスト・ゴールド
- オリックス生命 新キュアの入院給付金の日数無制限
脳血管疾患のうち脳卒中のみが対象となっている主な医療保険
- オリックス生命 新キュアの重度三疾病一時金特約
- 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命 新・健康のお守り
- メディケア生命 メディフィットA(ただし入院日数120日まで延長できる条件は「7大生活習慣病」となっており、その場合脳血管疾患全般が対象)