最近の医療保険では、三大疾病(がん、心筋梗塞、脳卒中)への保障を厚くする商品が増えています。三大疾病は死因の上位にあたる病気で、治療費も高くなる傾向があり、また仕事に支障が出る可能性もあります。保険で備えておく必要性は高いと言えます。三大疾病に糖尿病・高血圧性疾患を加えた五大疾病、これらに肝硬変・慢性腎不全まで加えた七大疾病や膵炎を加えた八大疾病に備える保険もあります。五大疾病、七大疾病(八大疾病)での入院は入院給付金の支払日数を通常より多くしたり、支払日数を無制限にしたり、というような保険も増えています。医療保険を検討する際は三大疾病等の保障がどうなっているかを十分に検討する必要があると言えます。
医療保険での三大疾病特約
三大疾病とは、がん、急性心筋梗塞、脳卒中のことです。がんは死因の第1位の病気。3人に1人ががんで亡くなっていいると言われています。急性心筋梗塞も含めた心疾患が死因の第2位、脳卒中含めた脳血管疾患が死因第4位です(第3位は肺炎)。
最近の医療保険ではこうした三大疾病への保障を厚くするようになってきています。三大疾病で入院した場合に払われる入院給付金の日数に上限を設けないといったものや、三大疾病で所定の状態になると一時金が受け取れる、といったものです。三大疾病保険という単体の保険商品として売られているケースもありますし、医療保険に特約としてつけられるものもあります。
保険料も従来の医療保険と同等程度と低めに抑えられており、最近の医療保険ではこうした三大疾病への保障が充実したものに人気が集まっています。三大疾病の範囲は保険商品によって異なる場合があります。「がん、脳卒中、急性心筋梗塞」というものが多いですが、もう少し範囲を広めた「がん、脳血管疾患、心疾患」という場合もありますので、まずは保障内容をよく確認する必要があります。
三大疾病特約の注意点
三大疾病等保障のついた医療保険では、どんな場合に給付金が受け取れるのか、は注意しておく必要があります。がんについては「がんと診断された時」に給付金が受け取れるので特に問題はないのですが、急性心筋梗塞や脳卒中に関しては多くの場合、条件がついています。
急性心筋梗塞では60日以上の労働制限が必要と医師によって診断された場合に給付金が受け取れるというのが一般的です。また脳卒中では60日以上言語障害等の後遺症が継続したと医師によって診断された場合に給付金が受け取れるというのが一般的です。つまり、心筋梗塞や脳卒中になっても、60日、労働制限や後遺症が続く、というケースに当てはまらない場合には給付金が受け取れないということです。
最近では、この60日という条件をつけない三大疾病特約も出てきました。例えば心疾患や脳血管疾患で手術を受けた場合や20日以上の入院をした場合に一時金を受け取れるというな内容になっています。三大疾病特約をつけたい場合にはどういう条件で給付金が受け取れるのか必ず確認しておく必要があると言えます。